前号でFunkygoodsの休載宣言をした直後にも関わらず、特集に記事を書かされることとなってしまった。本号の特集は、「虚実皮膜の間 OSエミュレータを楽しむ」で、筆者は前号のFunkygoodsでも紹介したPsionエミュレータについての記事を担当している。エミュレータの入手とインストールの方法、エミュレータ上での簡易日本語エディタJEditの使い方などについて前号よりも詳細な解説を行った。
このPsionエミュレータは、EPOC OS用アプリケーションの開発において大変有用であった。ビルドしたアプリケーションを実機にインストールしなくても一通りの動作検証が可能なので、開発効率を大幅に向上させることが可能だったのである。Psion Series 3/3aには、商用、フリーを問わず数多くのアプリケーションが存在するが、その背景には、この無料のエミュレータの存在があったことは確かだ。
(補記)
本稿を最後に筆者はしばらくの間、本誌での記事執筆から遠ざかることとなる。サラリーマンとしての本業が多忙となり、ライターとしての副業に割く時間が取れなくなってしまったのだ。本業が落ち着いて、執筆を再開したのは、一年後の1997年になってからだった。