鎌倉の廃屋。

■鎌倉の謎の廃虚と500のメンテ (999/04/09 - 1998/04/11)

 ●1999年04月09日(金曜日)
 FIAT とは関係無いけど、快晴の一日、休暇を取って古都鎌倉に遊ぶ。もともと、FIAT 500に乗って遊び行く予定であったが、まだ完全に整備されていないこと、及び道路渋滞を避けるために、今回はJRで行くことにした。電車なら寝て行けるし、楽だね。

 ところで、鎌倉では得体の知れない廃虚を発見。廃虚マニアとしては放っておけないということでさっそく写真を撮影してきた。ご興味のある方は、どうぞ。


 JR鎌倉駅のすぐ近く、鎌倉駅プラットフォームの一番北鎌倉側寄りにある踏み切りの近傍に、うち捨てられた謎の廃虚がある。電車で東京から鎌倉に向かう場合には、鎌倉駅に到着する寸前、向かって左側にチラッとこの建物を見ることができる。場所は駅近くの繁華街のど真ん中で、このような場所に廃虚があること自体、非常に不思議な感覚を受ける。きっとかなりの曰く付きの建物なのであろう。

 今回、鎌倉を回遊する際に、この廃屋の写真撮影も行ってきた。とはいっても、廃虚の回りはブロック塀で囲まれており、中に入るわけには行かない。従って回りの通りからの撮影となったが、それでもその異様さは十分である。

 2階建て木造建築の廃虚は、公民館か集会場を思わせる造りだ。階高は、一般の建築と比較して、かなり高い。縦に細長い窓が多く見られるが、いずれも木製の雨戸を閉めきっており、中がどうなっているのかはわからない。正面入り口は向かって左側にシフトしており、屋根左端には装飾も見受けられる。うち捨てられた今でこそ目には奇異に映るが、新築の頃は、さぞかしオシャレな建物であったと思われる。

 どうしてこうなったかは、一切不明。付近の人に尋ねることもできなかった。ただ、敷地の前庭には自動車が駐車しており、駐車場としては今でも利用されているようである。


【2014年の追記】
この廃屋については、本サイト「廃墟系」「鎌倉の廃屋 (1999年04月)」にも掲載した。1999年04月の撮影だが、これは一連の廃墟写真撮影のごく初期に相当する。これ以降、まるで何かに憑かれたように、立て続けに廃墟写真を撮影し始める。







 ●1999年04月11日(日曜日)
 あいにくの雨となったが、久しぶりに500を運転する。約1週間ぶりだ。平日は仕事があるから、どうしても週末しか乗ることができない。そういえば、BEATに至ってはもう2週間もエンジンかけてねえや。。。そろそろ走らないとヤバいなぁ・・・

 久々の500は、雨でも割と暖かいせいか、セル一発で目覚めて機嫌は良さそうであった。前回走らせた時に、エンジンオイルをちょっと吹いたこともあったが、今日は落ち着いており、まずは一安心である。しかし、近所に買い出しに行った時、スーパーの駐車場で妙な現象が発覚した。エンジンをかけてアイドル状態にすると、リアのスモールランプがうっすらと点灯するのである。

 スモール点灯スイッチを入れるとハッキリ点灯するため、どうも何かリークしているみたいなのだ。まあ、エンジンを切れば消灯するので実害は無いのであるが、今日も若干ではあるがエンジンフードにオイルを吹いた後が確認されたので、ショップに寄って見てもらうことにする。


締め付けが不完全だったエンジンオイルのキャップ。

 オイルの吹き出しは、どうやらエンジンオイル挿入キャップのところから出てきているようだ。キャップを調べてみると、締め付けが甘く多少ガタが来ているようである。店長さんのお話しでは、一回落として変形したような痕跡があるとか。プライヤーで挟み込んで変形させ、締め付けを硬くする。しかし、エンジンオイルがこの部分から出てくるということは、ピストンリングにガタが来ている可能性もある。あるいはバルブから吹いている可能性もあり、今回のような応急措置では直らないかもしれない。その場合には、05月17日以降に予定されているエンジン調整で対応することにした。

 今日はチョークの調整が難しい。気温は高めであるのだが、湿度が多く混合気の濃度が薄くなってしまうようで、引き気味にして、アイドル回転数を若干高めに設定しておかないと、くすぶってしまう。くすぶるとエンジンオイルが燃焼するためか、白い煙が出る。この車、極めてアナログな製品であるため、周囲環境によって動作状況が微妙に変化する。こんなところが生き物みたいで面白い。


補強したアース線。

 リアのスモールランプがうっすらと点灯する原因については、明確にはわからなかったが、エンジンマウント部分のアースを強化することで、取りあえず抑えることができた。これも5月に予定されている調整の時に対応するつもりである。まあ、スモールがいつも点灯しているというのは、見方によっては安全と言えないこともないな。。。

 今日たまたまショップに来店したお客さんは、何とオーバーホールを行うためにエンジンを自分で降ろして運んできた。とても真似できないことのように思えるが、店長さんの話しでは、ネジを12本ほど外せば簡単に降ろせるとのこと。さすがに、筆者はここまでは出来そうにない。

 店内に、前回のブレーキに軋み発生時に交換したブレーキシューが置いてあった。新品であるにもかかわらず、このブレーキシューの表面は、細かい粒子状のものがポロポロと取れており、粗くなっていた。これが原因で、軋みを発生していたようだ。きっとドラムの中には、剥がれ落ちたブレーキシューの粒子が多数付着していたのであろう。

【2014年の追記】
新たに電装系の異常についての記載がある。その後しばらくの間、この不具合に悩まされることになるのだが、原因はオールペンであった。500に限らず、車体全体をオールペンすると、塗装のためアースが不完全になる場所が出てくるのだ。旧車をいじっていると、ホントウに色々なことが起こる。このような艱難辛苦を楽しいと思えるようでないと、旧車趣味は続けられない。まあ、修業みたいなものですな。


ロシア製ハンドル式懐中電灯。

 関係無いけど、今日吉祥寺で購入した変なモノ紹介。
 パルコ吉祥寺店4Fのとある雑貨屋で、ロシア製のハンドル式懐中電灯を購入する。「FOREVER FLASHLIGHT」「THE EMERGENCY FLASHLIGHT WORKS WITHOUT BATTERIES」と書かれたこのライト、文字通りハンドルをゴリゴリと手で握ったり放したりすることで発電し、ランプを点灯するという原始的なシロモノである。これと似た製品で、手回し式の携帯電話用電源、アラジンパワーというものもあった。箱の中には、商品の他に粗末な再生紙に原色で印刷した実に味わいのあるマニュアルが一枚、入っていた。この懐中電灯、ツマミを操作することにより、2段階に焦点を変化させることが可能となっている。ハンドルを押すと、内部に入っているハズミ車が回転し、ライトが弱々しく光る。明るく照らすには必死に握ったり放したりする必要があり、傍から見るとちょっと情けない。

 変な商品だけど、話しのネタにどうぞ。(1,800円税別)




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