中国製の露出計、海鴎(Hai-OU)CL-Aである。この製品は、1996年に上海のカ メラ店で購入したもの。ゴツくてメカメカしいデザインが気に入った。筆者はそ の昔、1960年代の頃にSEKONICのLEADER DELUXE-2 Model-136という露出計を使用 していたが、このCL-A露出計はデザイン的にはそれよりも古い製品のような感じ すら受ける。 この製品、露出計にしてはかなり大きい。基本的には入射光方式のもので、お そらくはプロ向けの製品だと思われる。製造は1989年01月。電源には、今はもう 製造されていないMR-9水銀電池を1個使用する。本体裏側には、電池室と入射光 センサ窓が設けられている。反射光方式としても使用できるよう、光りセンサ窓 の半透明のドームは着脱自在の構造となっている。全体の造りはかなり荒く、た とえば測光時に押すボタンは表面がギザギザしており、指に痛い。電池室のフタ はネジ留めになっているが、プラスチックの加工精度が悪く、なかなか閉まらな い。本体ケースのファスナーは、一回閉めると開けるのが嫌になるほど固い。フ ァスナーのレバーは、なぜか判らんが金属のバリが付いており、下手につまむと 指に穴が開く。(バリはかなり大きいので、削ることもできない。。。)しかも ファスナーチャックには「VKK」の表示がある!VKK? YKKのことかい??といっ たいかにも楽しい製品なのだ。 まだある。メーターの零点調整用に添付されているミニドライバーであるが、 まるで金属の棒に溶けたプラスチックをくっつけたとうな、おどろおどろしい形 状。付属の電池であるが、買ってきた当時から塩を吹いている状態。本体をケー スに入れると、側面にある測光ボタンだけが「ハミ出る」といったオマヌーな配 置・・・・・もういい加減疲れたから、この辺りで止めておこう。 といった、ツッコミ所満載の露出計なのだが、正統派メカフェチをも唸らせるデ ザインは、さすがに中国製だ。実用にはほとんど使用していないが、妙に憎めな い一品ではある。