■ プーレー (Poolette) ■


写真1.プーレー(Poolette)外観

 このゲーム盤を見て懐かしいと思う人は、きっと50代以上であろう。完全手動式、電源不用の古典的ゲーム盤「プーレー(Poolette)である。別名「コリントゲーム」とも呼ばれるこの遊具は、アメリカではピンボールゲーム先祖、日本ではパチンコの元祖的存在である。ここに掲載した品物がいつ頃作られたのかは、不明。箱のヤレ具合から判断するに、おそらくは昭和20年代〜30年代の間であろう。

 なお、「コリントゲーム」というのは和製英語だそうで、盤面に林立する釘がギリシャのコリント式円柱を思わせることから、このような名称が付いたそうだ。ゲームが生まれたのはアメリカと言われており、バガテール(Bagatelle)という名称で呼ばれていたようである。プーレーというのは、おそらくどこかの会社の登録商標であろう。

 遊び方は説明不用なくらい簡単で、14mm直径の金属球を木製のスティックで打ち出して、入った場所の点数を競う。ゲーム盤にはゆるやかな傾斜が付けてある。全て木でできており、裏面は赤くと塗装されている。裏面を見ると、どことなく溜め便所の蓋を想像してしまうのは、筆者だけか?大きさは幅31cm×縦53cm程度。長さ20cmの棒で球を突く。点数は5、20、30、50、60、40、70、80、120、T.A.が用意されているが、T.A.の意味は不明。

※(追記:2013/02/03)
 T.A.は、「Try Again」を意味し、この穴に落ちた玉は回収して、再度打つことができるとのご指摘がありました。本情報をご提供して頂きました"はんだはんだ"さま、ありがとうございました。

 なお、このゲーム盤は、現在でのネットで新品を購入することが可能である。木製のオリジナルタイプで、15,000円前後と若干高いが、プラスチック製のモデルだと9,800円程度で購入できる。電子ゲーム全盛のこの時代に、まだ新品が購入できるというのはうれしい限り。それだけこのゲームに懐かしさを覚える人が多くいるということだろう。


写真2.プーレー(Poolette)外箱

写真3.外箱に貼付されている商品シール

写真4.プーレー表面に記載されたロゴ

写真5.木製スティックと金属球

写真6.ゲーム盤上の「T.A.」の表示

写真7.プーレー(Poolette)裏面

写真8.傾斜の付いたゲーム盤



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