法師温泉付近の廃トラック(1999年06月) |
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法師温泉はJRフルムーンの広告でも有名になった秘湯であり、法師ノ沢から直接温泉が湧き出ていることでも知られている。法師温泉長寿館は雑誌等にも紹介されている由諸正しい温泉宿で、木造の和風旅館はなかなか情緒がある。さて、この法師温泉へ向かう道の途中に、かなり年季の入った廃トラックが打ち捨てられていた。トラックはボンネットバスのような鼻があり、おそらく昭和30年〜40年くらいに製造されたものであろう。その外観は、スピルバーグが1972年に制作した映画「激突!」に出てくるトラックそのものと言って良い。 Google Maps上での位置は、下記の通り。 法師温泉付近の廃トラック |
このトラックは、地元の林業関係の会社が所有していたもののようで、ドアには「田村林業有限会社」の記載が見受けられた。ヘッドライトは、おそらく取り外されてしまったのであろう。日野自動車製のトラックで、飾り気の無い無骨なグリルが、なかなかの迫力だ。サイドミラーに施された、注意を促す黄色と黒のストライプ模様も、リキが入っている。まさに男の仕事場といった雰囲気。聞く所に寄ると、ダイハツやマツダが製造していた昔の3輪トラックなどのサイドミラーは、後方視界を確保するために、極めて長いロッドに取り付けられていたそうである。そのため、ちょっとした不注意から、サイドミラーを折ってしまうユーザがかなり多かったそうだ。そのためかどうかは判らないが、このトラックには黄色と黒の縞々模様が描かれていたのだろうか?
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トラックが停めてある場所は、ちょっとした物置にもなっていた。そこには電柱の上に設置するトランスを再利用した焼却炉のようなものが置かれていた。日立製50KWの変電トランスのようである。こういった細かい所まで廃墟系していると、ついうれしくなってしまうものだ。
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さて、廃トラックが停めてあるところから少し山側に走ると、不法投棄の廃車が打ち捨てられていた。スズキ・セルボとトヨタ・カリーナの2台で、廃車としてはかなり程度が良い。近くには、これまた不法投棄と思われる自動販売機が2台置かれていたのだが、自販機正面にはスプレーで大きく「つかえない」と書かれていたのには笑ってしまった。誰がどう見ても使えそうにないし、第一この付近は通る人もほとんどいない場所である。この自販機にコインを入れる人がいたら、それはそれでかなり変ではなかろうか? 観光地として有名な法師温泉も、ちょっと外れるとこんなにディープな風景にお目にかかることができる。 |
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