吉祥寺パルコで買ってきたばかりの「スメ8」 吉祥寺パルコにあるカルトな雑貨屋「VILLAGE/VANGUARD」で購入したてのロシアカメラ「SMENA 8M」、俗称「スメ8」である。このカメラが新品デッドストック状態で未だ入手できるということ事態、大したコトなのだが、世間は一般的にこの事実を理解できていないようで、まだ山積み状態になっている!買うのなら今だ!! ヽ(´▽`)ノ |
■新品デッドストックのスメナ8M (2005/12/30) 今年最後のネタは、久々にロシアカメラについて、、、って、ロシアカメラを取り上げるのは、本コラムでこれが最初だった・・・ スメナ8M、通称「スメハチ」は、ロシアカメラ愛好者の間では有名な機種である。当然のことながらフルマニュアル、フルメカニカルなこのカメラは、1970年〜1993年の期間中に製造された。最も、GOMZ-LOMO社製造のSMENAシリーズの歴史は古く、初代機は1952年に登場している。以後、SMENA2〜SMENA35まで、20種類の機種を数えるに至る。(´D`)ノ
で、このSMENA 8Mであるが、日本でも有名なロシアカメラの一つだ。最も有名な製品は、言わずもがなの「LOMO LC-A」であるが、これはもう、そこら中でブームになってしまったので、今となっては珍しくも何とも無い。一方、SMENA 8Mは、日本でもヒットした製品ではあるが、知名度はLC-Aほどでは無い。トイカメラとでも言えるその構造は、シンプル極まりなくて、質素な外観も、いかにも共産圏っぽくてグッドである。
さて、このSMENA 8Mを、まさか2005年12月末に、新品デッドストックで山積みにして販売しているショップがあるとは思わなかった。そのショップとは、吉祥寺パルコの「VILLAGE/VANGUARD」。このお店、カルト系グッズを多数扱っているチェーン店で、新宿LUMINEにも出店しているのだが、筆者の脳細胞と波長が妙に合ってしまうようで、ついつい立ち寄ってしまうのだ。同ショップは以前からロシアカメラを扱っていたが、今回、「ロシアにて在庫品を全て買い占めてきました」と書かれている通り、ロシア某所にデッドストックされていたSMENA 8Mが、文字通り山盛りで在庫されていたのである!
オークションでも入手可能ではあるが、新品・デッドストック・最終ロット製品と来れば、買わずにはいられない。既にSMENA 8Mは1台使っているのだが、バックアップ機として購入してきた。価格は9,450円。オクよりも少し高いが、まあ仕方ないでショ・・・さて、このカメラの最大の特徴は、そのレンズにある。T-43と記載された40mm、F4のレンズは、噂によるとINDUSTAR製であると言われているのだ。トイカメラにNDUSTAR!「アリエネー!」と叫んでしまう、オーバースペックである!確かに実際に写してみると、外装のチープさとは想像できないくらい、良く写るのだ。。。
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SMENA 8Mの外箱 ロシア製だなぁ〜と実感させるのが、この外箱。質素な再生段ボールに、質の悪い印刷。これぞ共産圏の味ってか? |
外箱底面に貼付されていたシール 外箱底面には、LOMO社のシールが貼付されている。1990年出荷のようなので、2005年現在で、実に15年前の製品となる。その間、どこぞやのロシアの倉庫でデッドストックされていたということだ。 |
SMENA 8Mの商品構成 本体、ケース、取り扱い説明書(ロシア語版)、それと日本で追加されたマニュアル、商品カタログから構成されている。このカメラは若干特殊な構造を持つため、日本語マニュアルは、ある意味必須と言えよう。 |
SMENA 8Mの正面 安っぽいアルミ地に、これまた安っぽい赤文字で入るロゴ!これぞSMENA 8Mの醍醐味と言えるであろう。鏡胴もアルミ。しかし、レンズを侮ってはいけない!一説にはインダスター製と言われているレンズが搭載されているからだ! |
SMENA 8Mの裏面 この安っちいプラスチック感覚がタマランのだよな。。。中央部にあるのは、フィルムカウンター。右側が巻き上げ用ダイアル。フィルムを装填すると、巻き上げが渋くてゴリゴリするのは、ロシアカメラのお約束。 |
詳細説明を書くのはメンドウなので、筆者が以前執筆した「ロシアカメラムック」の原稿をコピペして、お茶を濁しておく。興味のある方、おそらくこれが新品を入手する最後の機会になるかも知れないから、吉祥寺へ走れ!!!
ロシア製トイカメラの代表作として、日本でも極めて有名な製品となってしまった、GOMZ-LOMO社製のSMENA(スメナ)8M、通称スメハチである。スメハチは、トイカメラブームの先鞭を付けたマシンと言っても過言では無いであろう。今やネット上の通販はもとより、大手の書店までもが、このスメハチを販売している。しかも、いつ見ても品切れの店が多いので、驚いてしまう。確かに実売価格6,000円前後という安さと、トイカメラとし ては出色の写り具合を経験すれば、人に勧めたくなってしまうのは当然とも言える。 SMENAシリーズの出現は1952年にまで遡る。この年に初代モデルが登場してから現在に至るまで、非常に多くの機種が発売されてきた。1952年から1992年の期間中に製造されたSMENAシリーズの総生産台数は、10,000,000台を越えると想定されてい るようである。 SMENA 8Mは、GOMZ-LOMO社のSMENAシリーズとして1970年〜1993年の期間製造された。現在でも製造しているとの噂もあるが、本当かどうかは不明である。SMENA 8Mは、その前に発売されていた8のデザインを一新したもので、軽量化と低コスト化を目指したモデルである。プラスチック製筐体、安っぽいアルミ地にかかれたロゴ、プラ板を貼り付けただけの等倍ファインダー、セルフコッキングでは無いシャッター、距離は目測、露出はお天気マークと、これまでかというくらい安っぽい仕様となっているが、妙に憎めない魅力があるカメラだ。 その一つに搭載されているレンズの良さがあげられる。T-43と記載された40mm、F4のレンズは、噂によるとINDUSTAR製とも言われているが、真偽のほどは確かでは無い。確かに実際撮影してみると、とてもトイカメラとは思えないほど良く映る。ロシアでは、製造コストは二の次で、高かろうがなんだろうが、とにかく現在利用することができるレンズをとりあえず搭載して製品化してしまった例が少なくないそうで、このSMENA 8Mも、外 観に見合った低価格レンズを新規設計するよりは、現状あるものを流用したものかもしれない。 前述したように、このカメラはセルフコッキングでは無いため、シャッターはチャージレバーにより、その都度チャージしなくてはならない。また、フイルム送りとシャッターチャージが同期していないことから、簡単に二重露出が出来てしまう。これは面白い効果を出せる反面、気をつけてないと思わぬ失敗をやらかしてしまうことになる。必ず「フィルムを巻き上げてからシャッターを切る」といったようなルールを自分で決めておかなくてはならない。また、撮影したフィルムの巻き戻しは、シャッターボタンを押しながら行うという仕様になっている。この技を知らないと、撮影したは良いが、どうしたら巻き戻せるのかがわからず、途方に暮れるということになる。 このように、SMENA 8Mは大ブレイクしたカメラであるにもかかわらず、かなりのクセ物だ。現在のフルオートカメラに慣れきってしまった軟弱なユーザが外観の可愛さで購入しても、必ずしもうまく写るものではない。しかし、一回コツを掴んでしまえば、これほど安上がりで楽しめるカメラもそうは無い。日本市場に出始めたのは今から3年以上前のことであるが、根強い人気に支えられて、現在でも品薄状態が続いているショップが多い そうだ。
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SMENA 8Mの絞り設定部分 有名な「お天気マーク」による絞り設定。もっとも、鏡胴下側には、ちゃんと数値表示も併記されているの。ピント合わせも当然手動。すべてメカニカルのマニュアルカメラなのである。 |
SMENA 8Mの内部 本体横のボタンを押すと、裏蓋がガバっと開く。 |
マニュアルに記載されているシリアル番号 ロシア語版マニュアルの最終ページには、シリアル番号と製造年が、「手書き!」で記載されている。手書きってところが、いかにもだよなぁ〜〜〜。 |
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