EKEN M001のパッケージ内容。本コラム7/11号「謎ロイド#3 M003」でご紹介した、中国シンセンに拠点を置くメーカー「EKEN」社製の製品である。2010年7月20日現在、同社のMID(Multimedia Internet Device)製品にはM001〜M005までが掲載されているが、M004とM005はまだ日本に上陸していない模様だ。
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■謎ロイド#5 EKEN M001(2010/07/20)

 さすがにこの企画にも食傷気味になっている今日この頃だ。こう続々と謎ロイドが出てきた日にゃ、体がいくつあっても足らないよ。。。でもって、今回ご紹介するのは、外箱がiPadのパクりモンとして一躍有名になったEKEN社のM系列最初の製品、M001である。あ〜もうなんかこう投げやりになってきますたなぁ、、、

 では、気を取り直して行こう。道はまだ遠い。M001がこの手の謎ロイドの世界で、いつぐらいの時期に世に出てきたのかは定かでは無い。画面サイズは。「7" MID」と同じ800 x 640 dotで、片手で手軽に持てる大きさだ。筐体デザインや塗装も、指紋付きまくりになるのを別にすれば、ブラックでクールだ。目立つのは、本体上面に配置された大きなボタンとLEDである。独立した電源ボタンの他に、HOMEやMENU、+、−、リロードを制御するリング状のボタンが搭載されている。M001はブラックモデルの他にホワイトモデルもあり、秋葉原ではホワイト版を良く見かける。

 搭載されているAndroid OSのファームウエアバージョンは1.6、ビルド番号は1.7.2なので、IMEとしては普通のsimejiが使えるし、画面キャプチャも「目玉アイコン」一発でOKだ。一点、他の謎ロイドと決定的に異なるのが、外部メモリだ。今までのマシンは全て「micro SDHC」を搭載していたが、M001はただの「SDHC」なのである!あのデカいメモリモジュールを、ちっちゃな本体に突き刺すのである!この辺の仕様策定については、正直良くわかりません。

 CPUは例によってVIAのVM8505を533MHzで回す。操作感は、同等の他製品とほぼ同じで、特に本個体に特徴的な点は無い。メーカーのスペックシートによると、メモリは128MB DDR2を搭載しているようだ。SDカードは128MB〜32GBに対応しているとのことだったが、今回適当なSDカードが無かったので、余っていたクソ昔しの16MB(!)のSDを突き刺したところ、問題無く認識した(アタリマエか・・・)。

 黒光りする本体はゴキブリのようにも見えるが、質感、デザイン共になかなかどうして侮れない。また外箱もしっかり出来ており、蓋の開閉部分に磁石を埋め込んでくっつける等、芸が細かい。一方で、ACアダプタを本体に挿すと、コネクタが根元までしっかり入らない、といったツッコミ所もある。評価した個体では、案の定YouTubeの閲覧ができなかったので、何らかのファームアップデートをする必要がある。

 一応、メーカーのHPよりダウソしたスペックシートをここに置いておくので、参考にしてくだたい。

項 目
内 容
OS Android Ver. 1.6
カーネルバージョン Ver. 2.6.29-00236
Rockchip バージョン Ver. 1.2.7
CPU VIA VM8505(533MHz)
システムメモリ 128MB DDR2
内蔵メモリ 2GB Nand Flash
液晶サイズ 7インチ TFT タッチパネル
解像度 800 dot × 480 dot
カメラ 無し
有線LAN 無し
無線LAN WiFi 802.11b/g対応
バッテリー 充電式:使用時間 2〜3時間程度(1,600mAh)
本体サイズ 約 207 x 119 x 13 mm
重量 350g
付属品 本体・ACアダプタ・ドックケーブル
メモリカードI/F SDカード×1(128MB〜32GB)
ボタン・スイッチ Power、リング状ボタン
マイク 内蔵
スピーカー 内蔵(モノラル:出力端子付き)
バイブモード 無し
USBコネクタ 無し
ACアダプタ仕様 IN:AC100 〜 240V、OUT:DC9V、1,500mA


M001本体。ボタンの数と形、LEDの搭載が目を引く。
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M001の裏面。撮影しても面白くも何ともない。例によって、銘板記載のID No.欄は空欄だ。Model No.欄にはM-001と記載される。左下部分にスピーカーが搭載されているのが判る。すごく判りにくいが、スピーカーの左斜め上部分にリセット用の穴が搭載されている。
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本体側面に並んだI/F類。左からSDカードスロット、ドックコネクタ、電源コネクタ、内蔵マイク、ヘッドフォン端子。両脇に見える丸い部分は、プラスネジ。
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初期の製品だったためか、拡張メモリカードはmicro SDHCではなく、ただのSDHCだ。この筐体にしてこのメモリモジュールを使うというのは、余りにもミスマッチのような気がするのだが、まあ普通に突っ込んでおく。
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本製品のデザイン上最大の特徴が、このボタン類とLED。後発(?)の謎ロイドと異なり、かなり使いやすいしマシンの状態も把握しやすい。
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 本体の起動は、他のAndroid Ver 1.6を搭載した謎ロイドと同じなので、特に目新しい所は無い。日本語IMEの導入もsimejiで一発だ。バッテリであるが、ハイバネーションモード(短時間で再起動可能状態)で放置しておくと5時間持つか持たないか、といった感じだが、完全に電源をOFFにして放置しておいたところ、1週間経過しても残量92%を確保していた。なお、使用中は筐体底面に熱が発生するが、これも仕様のウチであるのでしょうがない。。。

 YouTubeアイコンがあるのに、プラグインが無いため動作しない、といった基本的なところが抜けているが、総合的にみてある程度のレベルを保っている。特に箱とか本体の作り込みとか・・・EKEN社の記念すべきMシリーズの初代機(?)としてコレクションする分には良いでせう。

M001のメイン画面。他のAndroid Ver 1.6とほぼ同様の面構え。
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M001のコントロールパネル画面。これも他のAndroid Ver 1.6とほぼ同様の構成。
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端末情報画面。OSのバージョンは1.6、ビルドは1.7.2である。
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例によってGoogle Mapも大丈夫。
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ES File ExplorerでSDカードの中身を覗いて見たところ。画面キャプチャを行うとメモリカードに画像が保存されるが、今までのマシンは「png」フォーマットだった。ところがM001の場合には最初からちゃんとJPEGフォーマットで格納される。
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ES File Explorerで本体システムファイルを見ているところ。
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My Videoフォルダには、この手の端末のお約束になっている動画が格納されている。TEST.MP4という動画ファイルは、中国の豊な自然を撮影したものだが、再生すると紙芝居みたいにガクガクだ。この動画は本体ROMに格納されている。しかし、このメニュー画面は少々趣味が悪いなぁ。。。
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YouTubeアイコンをクリックしたところ。サムネイルは問題無く出るのであるが、再生はできない。
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仕方ないので、ブラウザから普通にYouTubeサイトへアクセスする。この通りサムネイルは問題無い。
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動画を再生しようとすると、この通り見慣れた画面が出現する。これもファームのアップデートで可能と思われるが、M001の購入を検討されている方は、こういった状況になる個体もあることを、ある程度認識されていた方が良いだろう。今はもう対応済みなのかどうかは、試してないのでワカリマセン。
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要は、ブラウザに対応したフラッシュプレーヤーのプラグインが入っていないので、再生できなとのこと。
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取扱説明書は、英語と中国語の二カ国語対応のものが付属する。M003の場合と同様、表ページから見ていくと中文、裏ページから見てゆくと英語といった構成だ。

取扱説明書のもくじと外観写真掲載ページ(中文版)。

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