IBM CARD PUNCH GAUGE TEMPLATE 表面。 →拡大 |
■IBM CARD PUNCH GAUGE TEMPLATE (2014/08/02) コンピュータ前史に目覚めてしまった筆者は、歴史の証人、語り部となるべく、さらなるレア・アイテムを求めてネットの世界をさ迷っていた。ここに取り上げた物も、そんな過去の遺産である。 因みに、上記文章は使い回しであり、今後もちょくちょく登場することになる。 今回取り上げるのは、「IBM CARD PUNCH GAUGE TEMPLATE」。 こう書いても、何が何だかわかりませんな。説明しましょう。 その昔、メインフレームコンピュータ全盛だった時代、プログラムやデータの保存をパンチカードで行っていたことは、既に取り上げている。
・パンチカード (2010/11/06) 今回取り上げる「IBM CARD PUNCH GAUGE TEMPLATE」は、パンチカードにデータを打ち込む際、穴の位置ズレが無いかどうかをチェックするためのキャリブレーション機器だ。以前、デンマーク在住のIBMエンジニアが使用していた物のようだ。 このプレートは金属製で、表面はIBMの80カラム・パンチカードの各穴の位置が四角く印刷されている。裏面には簡単なインストラクションマニュアルが添付されている。 マニュアルに依ると、当時のパンチカード穿孔器は、一日に一回は、このカードを用いて穴の位置ズレが無いかどうかをチェックしなくてはならなかった。方法であるが、先ずパンチカードに対角上の穴を開けて行く。これは1〜0、A〜Zと、順番にコードをパンチすることで、容易に実現できる。パンチカードにこれらの英数字を入力した後、カードをこのプレート上に置く。プレートの上と右端にはガイドが設けられており、それに合わせてパンチ済みのカードを設置する。 穴の位置が正しく調整されていれば、パンチした部分全てに、プレート上に印刷された青い部分が見え、かつ位置番号を読み取ることができる。位置ズレがある場合には、穴から青い部分が見えないため、パンチ位置を調整する必要がある。 おそらく毎日始業時に一回、このような確認作業を行っていたのであろう。コンピューターがまだ、人間臭い装置であった頃の名残なのである。 このプレートの裏側には、使用者の名前が引っ掻き傷で書かれていた。 Dick CHRISTIE デンマークでIBMの技術者だったディック・クリスティーさん。暑中お見舞い申し上げます。お元気ですか?今はどうされてますか?このコラムを読んでいたら、是非ご連絡を下さい。 ・・・って、日本語で書いても無駄ですかそうですか。。。。
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IBM CARD PUNCH GAUGE TEMPLATE 裏面。 →拡大 |
パンチカードの穴の位置が正常の場合。 全ての穴からプレート上に印刷された青い部分が見えている。 |
パンチカードの穴の位置が異常の場合。 ご覧の通り、プレート上に印刷された青い部分が良く見えない。このような状態だと正常に読み取ることが出来ないので、パンチングマシンのキャリブレーションを行う必要がある。 |
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